日本で唯一の心理カウンセラーの業界団体である一般社団法人全国心理業連合会(東京都渋谷区、代表理事:浮世 満理子、以下「全心連」)は、令和6年能登半島地震にあたり、被災された方々への心のケア活動として「能登半島地震の心のケアと復興支援プロジェクト」を開始しましたので、お知らせします。
■背景・目的
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様にお悔やみを申し上げます。また、被災された皆様に心より御見舞い申し上げます。
全心連では、災害や事件・事故、戦争トラウマなど、心のケアが必要とされる時に心理カウンセラーがチームでボランティアを行ってきました。2011年の東日本大震災では、「チームジャパン300」というボランティアプロジェクトを立ち上げ、のべ1,000名以上のカウンセラーが240カ所以上の避難所を回らせていただきました。仮設住宅に移行後も、自治体と連携して仮設住宅を回らせていただきながら、閉じこもりや孤立を防ぐための心のケアを行って参りました。また、大阪北部地震では、2018年3月から国や自治体で本格的に導入が始まったSNS相談を被災者向けに実施し、SNSカウンセラーが被災者の話を聴くことで行政の窓口や病院がパンクすることを防ぎ、被災地における早期の心のケアの導入と、現地で被災者が相談対応にあたることを回避することになりました。
震災後2~3週間後あたりから、避難所生活のストレスやコミュニティの形が変わることでの孤独感、フラッシュバックなど、心のケアが必要な状態になると言われています。そこを見据えて全心連では、「能登半島地震の心のケアと復興支援プロジェクト」をすぐに立ち上げ、現在150名以上のボランティア登録をいただいています。現地では、炊き出しなどを行いながらの心のケア活動も始まっています。これまでの知見を活かし、地元の拠点と連携しながら「話を聴くプロ*(プロフェッショナル心理カウンセラー)」を中心に心のケア活動を行います。
■心のケアボランティア活動について
支援者として心のケアボランティアに携わるにあたり、勉強会にご参加いただきます。現地の最新情報や本プロジェクトの活動内容、心のケアボランティアとしてのあり方・心構え・大切なこと、リスニング活動を行う際のかかわり方・スキルなどについてのボランティア勉強会と、震災による心身のダメージを受けている方へのセルフケアの方法について学ぶ機会を設けます。講師は、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの災害、911や公共交通機関等での事件・事故、ウクライナ避難民の戦争トラウマなど、これまで全心連が行ってきた心のケアボランティア活動の知見を持つプロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)が担当します。
<ボランティア勉強会>
実施日:2024年1月22日(月)19:00~21:00
実施方法:オンライン
プログラム:
1.震災の心のケアとは
2.震災における心理状態
喪失感と罪悪感、家族や家をなくした人への声がけで心がけること
3.五感が麻痺している被災者
4.子どもたちの心のケア
5.SNS相談における震災カウンセリング
6.言葉以外の心のケア
<震災でのセルフケア紹介>
実施日:2024年1月29日(月)19:00~21:00
実施方法:オンライン
プログラム:震災後に起こる心身の不調を和らげるためのセルフケアを紹介
主催:一般社団法人全国心理業連合会(全心連)
後援:一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
協力:
株式会社アイディアヒューマンサポートサービス
一般社団法人全国心理業連合会北陸支部(カウンセラーカレッジ石川)
株式会社アイディアヒューマンサポートサービス富山校