ウクライナからの避難生活が長期化する中、日々の生活で困っていることや必要な生活用品について、ウクライナの方々から直接、お話をお聴きする。
これが全心連のプロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)として行う、心のケアの第一歩。
東日本大震災心のケアプロジェクト「チームジャパン300」でも、まずはここから活動を開始したことが、昨日のことのように思い出されます。
6月のみんなで食卓を囲む会では、「What do you need now?」をテーマに、ウクライナの方々の参加申し込みフォームで、日本の生活で必要な物資やサービスを聞く項目を設けました。
日本のボランティアスタッフで探し、参加者の方々にできる限り、お持ち帰りいただけるよう準備を行いました。
意外だったのが、アイロン。フォームからいただいた声は都度、Google翻訳で把握するようにしていましたが、「鉄」という声が多く・・・鉄分が必要ということ???など思い、ウクライナ交流センタースタッフ、イリーナさんに聞くと、「アイロンですね」と。なるほど、確かに!Google翻訳さんは丁寧に訳して下さったみたい。「日本の人、そんなにアイロンしないでしょ?ウクライナの人はちゃんと、アイロンするの。スチームアイロンとか、とても大事」。ウクライナの文化をまたひとつ、知ることができました。急遽の呼びかけにもかかわらず、福岡のプロフェッショナル心理カウンセラーがアイロンやドライヤー、新品をたくさん買って送ってくれました。 今回も、ロシア語学科等の学生ボランティアの方々が来てくださいました。事前ミーティングを行い、ドキドキしながらウクライナの方々をお待ちしました。
◆18:00 今日の説明、お買い物とお金の勉強
大人チームはスーパーへ行きお買い物。その間、子どもたちは日本のお金の使い方を勉強。その後にみんなで食事会。必要なものをおすそわけします、アイロンもあります!という発表の時は、みんなから拍手が起こりました(が、人気すぎてすぐになくなってしまいました・・・ごめんなさい)。
スーパーでのお買い物はイリーナさんと、アイディアメンタルトレーニング個別塾の先生たちがレクチャー。一番人気はお魚コーナー、調味料の質問多数で時間が足りなかったくらいでした。生活支援は物を与えるだけではなく、このような細かい疑問や不安を丁寧に取り除いていくことが大切だと実感しました。
その間、子どもたちは日本のお金のお勉強。お金だけではなく、消費税のことや、お札に書いてある人物や富士山などの説明もしました。せっかく日本に来たのだから、少しでも日本の文化に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
大人チームの帰りを待ちながら準備をはじめます。イカの下ごしらえはウクライナの大人も子どももチャレンジしました。たこ焼きやお好み焼き、焼きそばを焼くのは、アイディアメンタルトレーニング個別塾の先生たちです。
◆19:30 みんなで食卓を囲む会
たこ焼き、お好み焼き、焼きそばは行列!食卓を囲んでの交流もゆっくり、していただけたかなと思います。子どもたちは元気に遊んでいました。お友だちが増えたならいいなと思います。また、日本の気持ちある多くの方々からいただいた数々の品物は、ウクライナから避難されてきた方々に大変、喜んでいただくことができました。中でも、子ども用自転車、4歳の子どもが見つけて、よっぽど嬉しかったのか、すぐにヘルメット着用!ずーっと乗っていました。そしてそのまま持って帰りました!
6月のみんなで食卓を囲む会も、たくさんの気持ちある皆様のおかげで無事、終了することができました。ありがとうございました。
ウクライナの方々からは口々に「本当にありがとう。あなたたちは素晴らしい」と声をかけていただき、毎回ご参加下さる方も多く、ウクライナから避難されてきた皆様に少しづつ、私たちの活動が定着してきたことを感じます。必要なこと、してほしいことなど、皆様の想いを理解できてきているという実感もあります。現地で、当事者の方々の声を聴き、私たちから理解しようとつとめていく。まずは信頼してもらって、ものではなく心がつながり始める・・・ここから本当の意味での心のケアが始まるのだと思います。
ここまで来ることができたのは、ウクライナの文化を教えて下さった大阪経済法科大学の片岡先生、多文化間カウンセリングを教えて下さった京都大学の杉原先生、一般財団法人全国SNSカウンセリング協議会の皆様、多くの皆様方の力があり、私たちが窓口になってウクライナの方々のサポートをさせていただくことができるのだと感じました。せっかく日本を選んできてくださったウクライナの方々、そしてその子どもたちはウクライナの未来の希望。日本で預かる私たちは、子どもたちの笑顔を守る存在でありたいと思います。
みんなで食卓を囲む会は、ふだんはそれぞれの仕事をしている方々が、ボランティアで参加下さっており、忙しい中でつくりあげていくものですが、ウクライナの皆様の笑顔に出会うと疲れも一瞬で吹き飛びます。
引き続き、一つひとつ、丁寧に、前に、前に。心のケアを必要としている方が来るのを待つだけではなく、こちらから必要なことを探しに行き、提供する心理カウンセラー・メンタルトレーナーチームとして、いろんな想いを形に変えていきたいです。壮絶な戦火から逃れてきた人たちが、せめてこの日本では安全安心な気持ちで日々過ごせるように、あなたの小さな「何か」を形に変えていくことが未来につながります。6月のみんなで食卓を囲む会への心からの御礼と、引き続きのご協力をよろしくお願い申し上げます。
主催:一般社団法人全国心理業連合会
「ウクライナ交流センター」在日ウクライナ人スタッフ
ロシア語学科学生ボランティアスタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
アイディアメンタルトレーニング個別塾メンタルトレーナー・学習プロコーチ
参加人数:
55名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む)
本企画は下記の皆様にご後援、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
- 後援:
- 一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
- 協力:
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株式会社アイディアヒューマンサポートサービス
一般社団法人日本メンタルトレーナー協会(スポーツ用品、子ども服・靴など提供)