これまでおよそ400名近くのウクライナの方々を支援してきた中で、日本での就業に関する相談は当初から多く寄せられていました。「仕事をしたいけど日本語学校が忙しすぎて選べない」「ウクライナで築いてきたキャリアを活かした仕事が見つからない」「履歴書の書き方がわからない」など、慣れない日本で仕事を選ぶのは実は簡単なことではありません。特に若年層の方々のストレスはとても大きく、「将来のキャリアが見えない」「このまま日本にいていいのだろうか」、あるいは「生きている意味がわからない」など思い詰めるケースもあり、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターとして支援をする必要性をずっと感じておりました。
母国の戦争が長引く中、将来の希望を描きづらいところがあるのは確かです。ただ、”ここに求人あるからよかったらどうぞ”とマッチングするのは簡単ですが、せっかく日本にいるなら日本で習得できることを仕事を通して身につけてほしい。戦争が終わったらウクライナに戻るとしても、日本に残るとしても、他の選択をするとしても、いずれにしても役立つ経験をしてほしい。そのためには3つのことが大切ではないかと考えました。1.ウクライナの方々がキャリアデザインを描けるようになるために、様々な体験をされた方々の話を聴く機会を提供すること。2.日本の経営者向けに、ウクライナから避難されてきた方々と働くために大切なこと、注意点、ポイントなどを伝えること。3.ウクライナから避難されてきた方々が日本で働いていけるようなスキルを身につけること。まずはこの3つを体験していただくために、交流会を兼ねた催しとして、今回の「Job Festa Shibuya」を企画しました。
全心連ウクライナ「心のケア」交流センターボランティアスタッフ、この心のケアの催しのボランティアとしてエントリー下さった方々、ご後援・ご協賛・ご協力下さる皆様方と何度も打ち合わせを重ね、準備をし、当日を迎えました。9月の心のケアの催し以降、ウクライナから避難されてきた方々と一緒に心のケアの催しを開催することを決めており、今回も通訳、対応、お料理提供などご一緒しました。場所は、WeWork様のご協力を受け、WeWorkアイスバーグにて開催、とてもすばらしい場所でした。また、日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの支援を受け、実施しました。



◆15:00 IT研修
一般社団法人Welcome Japanさんによる15名限定のIT研修。定員を超える希望者がいらっしゃり、とても人気の高いプログラム、関心の高さが伺えます。


親御さんが集中して研修を受けることができるよう、保育士の資格を持ったボランティアスタッフがお子さんを預かりました。


◆16:30 希望の未来を見つける若い力・難民スペシャルトークライブ
今回は受付を行うタイミングが複数、そして場所もWeWorkアイスバーグの7階と1階を使用、AI通訳機「ポケトーク」が大活躍しました!


このプログラムでは、ウクライナから避難されてきた若者3名、ミャンマーからの難民の方、お母様がウクライナ人で日本で育った高校生、日本の大学生と、様々な立場の若者とのトークライブ。RHEP、RVEPの紹介や、日本の企業の方々からのお仕事紹介などもありました。



◆18:00 メンタルヘルスワークショップ&希望の未来を手に入れるスペシャルトークライブ
ここからは日本語学校に通っていたり、アルバイト等をしている方でも参加ができるよう、より広い1Fで実施。全心連ウクライナ「心のケア」交流センターのプロフェッショナル心理カウンセラーからお話をさせていただきつつ、今回の「Job Festa Shibuya」の企画段階から多くのご指導をいただきました渋谷区議会議員 中村 豪志(なかむら たけし)様よりご挨拶いただきました。続けて、当センターの活動をいつも応援下さり、ご指導・助成くださっている日本財団 神谷圭市様よりご挨拶と、通訳・翻訳サービスのご紹介をいただきました。


また、ウクライナ避難民が専門職として仕事をしている、弁護士法人キャストグローバルより、ウクライナ弁護士のイリーナ先生と、コンサルタントのタチアナ先生にもご挨拶いただきました。全心連ウクライナ「心のケア」交流センターは先生方を通じて、キャストグローバルさんと連携しながら、ウクライナ避難民の方々の法律にかかわるご相談に対応することができるようになりました。

いよいよスペシャルトークライブへ。ここでは、自らも難民支援を行ってきた世界的ギタリストのSUGIZO氏をゲストにお迎えし、難民支援等を行っている団体の皆様方と、日本でのキャリアについてお話しいただきました。

※写真左から、UNHCR駐日事務局 葛西玲氏、ギタリスト SUGIZO氏、
NPO法人WELgee 渡部カンコロンゴ清花氏、一般社団法人Welcome Japan 金辰泰氏

◆20:00~ 避難民&企業交流会
ウクライナ料理、カンボジア料理をいただきながらの交流会。ウクライナの方々同士の交流はもちろんのこと、企業ブースも設けさせていただき、企業と就業相談を行う機会も設けました。企業ブースには多くのウクライナの方々が相談されていらっしゃいました。
SUGIZO氏との交流をはじめ、パネリストの方々に具体的な相談をされている方も多く、みなさん話が尽きない様子でした。






今回は全心連ウクライナ「心のケア」交流センターとしては初の、ウクライナ避難民のためのお仕事イベント。この機会を通じて、ウクライナから避難されてきた方々が希望を持つことができ、日本での生活を安心して送ることができるようになればと思い企画しましたが、大変多くの皆様方のお力添えのおかげで無事、実施することができました。本当にありがとうございました。中には履歴書持参で来てくださったウクライナの方々もおられ、企業ブースにはウクライナの方々の列、そして真剣に話をされる様子がとても印象的でした。お帰りの際の参加された方々の笑顔を見て、少しでも希望を感じられる機会になったのではないかと思っております。
ウクライナの方々の仕事への思いは強く、深い。最も感じたことは、やはり私たちがウクライナの方々のことをもっと理解する必要があるということ。そうすれば、日本の企業とのすき間を埋めることができる。生活のための仕事だけではなく、「人としての尊厳を持ちながら、日本でキャリアを積むことに幸せを感じることができるような仕事」をご一緒する。
今回の時間は、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターとして新たな一歩となった、大きな意義のあるものでした。心理カウンセラー・メンタルトレーナーのチームだからこそできる、ウクライナ避難民の方々に寄り添った、ウクライナ避難民の方々のための、日本での仕事。引き続き、ウクライナの方々の声を大切にお聴きしながら行って参ります。改めて、ご参加下さったみなさま、すべてのみなさまに心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。引き続きのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
主催:一般社団法人全国心理業連合会
ウクライナ「心のケア」交流センター在日ウクライナ人スタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
アイディアメンタルトレーニング個別塾メンタルトレーナー・学習プロコーチ
参加人数:
137名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
-----
本企画は下記の皆様にご後援、ご協賛、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
後援:
ウクライナ大使館
UNHCR駐日事務局
一般社団法人Welcome Japan
NPO法人WELgee
一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
助成:
公益財団法人日本財団
協賛:
WeWorkアイスバーグ
ポケトーク株式会社
協力:
株式会社アイディアヒューマンサポートサービス