8月中旬くらいから、渋谷の全心連ウクライナ「心のケア」交流センターにウクライナから避難されてきた方々が気軽に、立ち寄って下さるようになりました。ある人はちょっと休憩に。ある人は待ち合わせのため。ある人はこのセンターを紹介したかった。理由は様々です。もともと、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターは、ウクライナ避難民の皆様に気軽に立ち寄り、ウクライナ語で話す機会を持つことができたり、日常のちょっとした困りごとの相談にのることで日本で過ごしやすくなったり、ということを目的として開設しました。在日ウクライナ人スタッフがいる時間帯でも、いない時間帯でも来て下さるようになったのは、この場所を、私たちを、少しずつ信頼してくれるようになってきたからかな?と嬉しくなります。
一方で、9月下旬くらいから、気になっていることがありました。それは、来られる方々の中に、夏服の方がいらっしゃったことです。渋谷でも急に寒くなった日でも半袖で来られる方を見て、着の身着のまま日本に来られたわけですので、夏に避難してきた方などは冬服を持ってきていない方もいらっしゃるのだろう・・・と。このまま心細い思いで秋、冬が来る前に、日本の方々に呼びかけて、秋冬物の衣服や靴を集めて、ウクライナから避難されてきた方々にお持ち帰りいただこうと、日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの支援を受ける形で企画しました。

寄付をいただいた衣服等をディスプレイし、選びやすくするとともに、プロのスタイリストの方にボランティアで、衣服選びのお手伝いができるようにしました。また、プロのヘアメイクの方からアドバイスを受けることができるように、ボランティアをお願いしました。施しを受ける、というような取り組みではなく、秋冬物の衣服等を選びながら自己価値が高まるようなサポートができれば・・・という思いからでした。
また、ウクライナ避難民の方の中に茶道ができる方がおられ、ウクライナ避難民の方々への茶道体験への協力を快く引き受けてくれました。衣服選びを行いながら茶道体験、そしてお茶菓子をいただきながらの交流会を行うことで、ウクライナの方々とのつながりをさらに深め、日本文化に触れる機会にもなればと思いました。
そんな思いでSNS等での告知をはじめたところ、一気に200名近くのウクライナの方々から参加希望のご連絡がありました。当初の予想よりははるかに超えたため、これでは秋冬物の衣服等が全然、足りないかも!ということで、私たちも追加で寄付のお願いをしながら、これで行き渡るだろうか・・・と心配しながら当日を迎えました。




◆12:30 開場、ファッションチェック&スタイリング
今回の会場は渋谷区の施設、リフレッシュ氷川。12:30開場で告知をしていましたが、12時前にはすでにご来場の方々が。あれ?時間を間違えたかな?と思ったくらいでした。あまりにたくさんの方がお待ちになっていたので、12:30少し前に開場しました。
スタイリストさんのアドバイスを受けながら、楽しそうに衣服等を選んでおられました。ヘアメイクさんのところは並んで待っているような状態でした。






◆13:30 茶道体験および交流会開始
ウクライナ避難民の方による茶道体験は大人気!おそらくはじめての正座、はじめての茶道、味わい、気持ちが穏やかになるように時間になったでしょうか・・・





和室での交流会もみんなでお茶と和菓子などを食べながら、和やかにお話をされていました。



当初の予想よりはるかに多い参加希望があり、どうなることかと心配しながらの開催でした。ただ、2回目の茶道体験の時だったでしょうか。ある在日ウクライナの方が教えてくれました。
「ウクライナに今、爆弾が落ちた」
この日は、ウクライナ本土への爆撃が再開された日だったのです。そのニュースが流れた後くらいから、ご来場者がなくなってきました。それもそうです、ウクライナから避難されてきた方々も、在日ウクライナの方も、そんなニュースを目の当りにしたら気が気ではいられません。ウクライナの方々は毎日、ニュースに一喜一憂しながら日本での生活を送っている。それが現実なのです。
全心連ウクライナ「心のケア」交流センターとしてこれまで、心のケア活動を行ってきた中で、ウクライナの方々の心理状態がようやく、安心できる日もあるようになってきたかな?と思っていた矢先のことでした。これからのウクライナの方々がとても心配になりました。
許しがたいことや、憤りを感じること、どうにもならないのではないかと無力感に陥りそうになることもある。でも、東日本大震災後の心のケアの時に掲げた言葉、「希望はいつもあなたのそばに」を思い出し、それでも私たちは、今、日本でできる心のケアを全力でやる。心の痛みが続くウクライナの方々へ、これぐらいのことしかできないけれど、それでも、希望はきっといつもそばにあることを信じきりたい。秋冬ファッション&交流会&茶道体験、という心のケアの催しではありましたが、違った意味で忘れられない1日になりました。
今回は日本のたくさんの方々から、秋冬物の衣服等のご寄付、お茶菓子や和菓子のご寄付をいただきました。ヘアメイクさん、スタイリストさん、ボランティア参加をありがとうございました。茶道体験を実施下さったウクライナ避難民の方々と茶道の日本の支援者の皆様、ありがとうございました。皆様のおかげで開催できたこと、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
そして日本のみなさま、きっとこれからますます、ウクライナの方々への心のケアが必要とされることになるのではないかと思います。引き続きのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
主催:一般社団法人全国心理業連合会
ウクライナ「心のケア」交流センター在日ウクライナ人スタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
参加人数:
129名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
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本企画は下記の皆様にご後援、ご協賛、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
後援
一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
助成
公益財団法人日本財団
協力
株式会社アイディアヒューマンサポートサービス