「ウクライナの有名シェフが日本で開催される世界の料理コンテストに出場後、ボランティアでウクライナ料理をもてなしたいと言っている」
秋の足音とともに、KAZKAをはじめ、多くのウクライナの方からのボランティアお申し出をいただくようになりました。今回、来日される有名シェフはDima Martseniuk氏。ディマはウクライナ出身で、ワシントンDCにあるウクライナ料理レストラン「Ruta」のエグゼクティブシェフ兼共同創業者。アメリカでは数々の料理コンテストの審査員として活躍し、自身も料理のアワードを何度も受賞している素晴らしい実績を持っています。なお、ボルシチがウクライナの伝統的な文化遺産であることが認められたことにも、大きく貢献されたとのこと。そんなに凄いシェフが来日されるなら、ウクライナ避難民の方々はもちろんのこと、料理を通して日本の皆様にもウクライナのことを知っていただき、ウクライナの方々とも交流する機会になればと思いました。
ディマは11/13に淡路島で開催された「ワールドシェフ王料理大会」において、見事優勝-テロワール賞-を受賞されました!
https://kingofchefssummit.com/festival/worldchef/
翌日、始発で東京入りし、ウクライナ避難民の方々への元気づけと、日本に対する感謝の気持ちを伝えたい、と準備をはじめられました。11/14(月)は特別ディナーとして実施、翌日11/15(火)は日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの支援を受け、ウクライナ避難民の方々はもちろんのこと、広く一般の方々を対象に、在日ウクライナ大使館と連携し、渋谷区の公的な施設で実施しました。
また、ウクライナ避難民の方々で、いつも私たちの交流会でウクライナ家庭料理のサポートをいただいている方々に、ディマのサポートをお願いしました。ウクライナ避難民の方々は、自分だけが日本に避難してよかったのだろうか?日本人からいろいろサポートしてもらうのは申し訳ない、という避難に伴う罪悪感を持っておられます。これらを和らげ、自己価値を高めるための心のケアプログラムの一環でもあります。
時間に非常に限りがあり、告知もじゅうぶん、行き届かない中での開催でしたが、大変多くの方々からのご予約がありました。
◆11/15(火)ランチ&ディナー
ランチタイムとして、11:30~、13:00~、14:30~、ディナータイムとして17:00~、19:00~、すべて予約制です。ディマは1つ1つの料理について丁寧に説明され、参加者の方々もウクライナ料理を理解する機会となりました。今回限りの特別メニューに参加された方々も大満足!参加者同士での交流もうまれ、とても豊かな時間となりました。
今回のウクライナ料理交流会、凄い!ありがとう!とウクライナ避難民の方々。日本の方からは、ウクライナ料理をはじめて食べたけれどすごくおいしかった!とみなさん笑顔で帰って行かれました。シェフのディマからも参加者のあたたかい気持ちを感じることができ、非常に感慨深いものであったとメッセージをいただきました。なお、ディマと、料理サポートをいただいたウクライナ避難民の方々は、朝早くから夜遅くまでずっと携わる形となりましたが、休みもなくきっとすごく大変だったと思いますが、最初から最後まで笑顔で、いいチームワークでもてなされたことがとても印象的でした。サポートいただいたウクライナ避難民の方々からは、こんなすごいシェフと一緒に料理ができたなんて!と、日本でのちょっとした成功体験になったようなら嬉しいです。
日本の私たちにとっては、ウクライナと接する機会に参加することが、ウクライナ避難民への最大の支援であり、心のケアになります。音楽でも、料理でも、スポーツでも、手芸でも、なんでもいいのです。「ウクライナの方々にお会いするまでは、もちろんニュースは見ているけれど、どこか他人事になっていたと思う。こうして直接お会いすることでよりリアリティが増すし、今まで見てきたニュースと目の前の彼らが関連づけられ、彼らがどんな想いで過ごしているのか?とすごく思うようになった。何かしたいと思う気持ちはあったが、これからはぜひ積極的にかかわりたい」。そう話して下さった方もおられました。
無関心であることは、人を傷つける。一人でも多くのウクライナの方々がつらさを少しでもやわらげ、安心して過ごしていけるよう、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターとして日々、できることを続けて参ります。シェフのディマ、ディマのサポートに携わって下さったウクライナ避難民の方々、お越し下さったみなさま、ボランティアスタッフのみなさま、すべてのみなさまに心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。引き続きのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
主催:
一般社団法人全国心理業連合会
ウクライナ「心のケア」交流センター在日ウクライナ人スタッフ、ウクライナ避難民サポートスタッフ、ボランティアスタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
参加人数:
11月15日(火)75名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
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本企画は下記の皆様にご後援、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
後援:一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
助成:公益財団法人日本財団
協力:株式会社アイディアヒューマンサポートサービス