全心連ウクライナ「心のケア」交流センターの活動のモットーは、「ウクライナから避難されてきた方々の話をよくお聴きする」こと。これまでの活動のすべては、ウクライナの方々からお聴きした声から成り立っています。このところよくお聴きするお話として、ウクライナ本国において、電力施設等インフラへの攻撃による深刻な電力不足が起こっているということ。雪が降り始めてきた寒い時期、東日本大震災の時のように真っ暗であかりがない。1日に電気が数時間しかつかない。地域によっては電気も、ガスも、水道も止まっている。子どもたちが暖房もあかりもない、寒いところで過ごしている。ウクライナはこれから厳冬期に入り、マイナス20度にもなる。本国にいる家族や友人等のことがとても心配だということでした。日本の支援者を増やしていかなければならない、そう考えていた私たちは、ウクライナ本国のこの現状を知っていただく機会を増やしていました。
私たちの活動を応援して下さっている方のお1人、AIアーティストの窪田望氏。全心連ウクライナ「心のケア」交流センター開設当初から交流会や心のケアの催しに一緒にご参加下さり、たくさんの支援もいただきました。10月18日に開催した「KAZKA来日文化交流会」では、窪田氏が作成したウクライナ避難民の方々の写真をモザイクアートで1つにしたNFTアートを披露しました。
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_25.html
戦争により今はもう存在しないウクライナの美しい風景等を1つにすることで、ウクライナの方々にとって気持ちを1つにし、一体感と希望を持つ機会となりました。
その窪田氏から、「電気のないウクライナの写真を使ったNFTアートを、(自身の)アート展で、ライブで作成することで、日本の方々に伝える機会にもなるのでは」といただいたこともあり、企画することにしました。窪田氏とウクライナ「心のケア」交流センターのプロフェッショナル心理カウンセラーが心のケアトークセッションを行い、ライブでNFTアートを作成しながら、日本の方々とウクライナ避難民の方々との交流にもなればと思いました。在日ウクライナ大使館様の後援もいただけることになり、日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの支援を受け、開催しました。
◆13:00 心のケアトークセッション交流会開始
窪田氏とプロフェッショナル心理カウンセラーとのトークセッションでは、これまでの全心連ウクライナ「心のケア」交流センターの活動について、窪田氏とのかかわりなど、そして電気のないウクライナの現状についてお伝えしていきました。
今回、NFTアートをライブで作成するにあたって、もととなった写真はこのウクライナの街並みの写真。すでに雪が降っていて、あかりのない様子伝わります。
徐々にNFTアートがつくられていきます。
完成しました。
今日のセッションの感想をウクライナ避難民の方にいただきました。
終了後、ウクライナの方、日本の方を問わず、感じたことを共有されており、何よりもウクライナの方と日本の方が話し合っていたことがとても印象的でした。
急遽、ご案内したにもかかわらず、思ったよりもウクライナの方々が来てくれました。そしてこの日、最も驚いたことは、イベント終了後にウクライナの方と日本の方が会話をし、ウクライナの現状をお聞きしたりなど、自然に交流がうまれていたことでした。今まで交流会をたくさん、行ってきましたが、ありそうで実はめったにない光景でした。名残惜しく、ゆったり時間を過ごされた方もおられました。
電気のないウクライナの写真が、AIの力を借りて、光り輝く街になる。ライブ作成により少しずつ、ゆっくりと、光がもたらされていくことで、私たちの心もゆっくりと、少しずつ希望が持てるようになり、感動的な気持ちへと共鳴していったのだと思います。人は、心が動いた時、誰かとシェアしたくなるものです。ライブでのNFTアート作成は私たちにとって、このようなセラピー効果もあったように思います。
ウクライナ本国の状況は、今はまだ、すごく厳しい。こんなに厳しい状況でも、みんな国のために我慢し、がんばっている。いつかこの光り輝く街のように・・・そんな願いをこめました。このような機会を下さったAIアーティストの窪田様、ご後援下さった在日ウクライナ大使館様、ご参加下さった皆様、すべての皆様に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。引き続きのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
※作成されたNFTアートは国際マーケットに販売され、当センターを通じてウクライナ本国や避難民の方々を支援するために使われます。
主催:
一般社団法人全国心理業連合会
ウクライナ「心のケア」交流センター在日ウクライナ人スタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
参加人数:
約30名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
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本企画は下記の皆様にご後援、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
後援:在日ウクライナ大使館、一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
助成:公益財団法人日本財団
協力:株式会社アイディアヒューマンサポートサービス