関東での年末年始強化期間が終わり、さあ!次は関西年始交流会の準備だ!と思っていた時のこと。あるメディアの方からお問い合わせをいただきました。「日本の20歳の集いに参加するウクライナ避難民の方はいますか?」と。えーと・・・該当者がいらっしゃるかは現時点では定かではないですが、ちょっと探してみます!とご回答した後、さて、果たして、ウクライナ避難民の方々にはそもそも、20歳の集いの案内は送られているのだろうか・・・?という疑問を持ちました。
いろいろ確認してみたところ、住民票に記載のない人には案内を送っていない様子→最近、日本に来られたような方々はこれから住民登録をする方もいらっしゃるのでは・・・?また、在日ウクライナ人スタッフのイリーナさんに、こんな手紙が来たけれどこれは、何?と写メが送られてきて、見てみると20歳の集いの案内。私たちが見てもちょっとよくわからないところがある・・・英語表記もほとんどなさそう・・・と、いうことでこちらでいろいろ調べて、説明することに。
日本の子たちは親が振袖や袴を買ってくれたりして、家族で写真を撮ったりするけれど、ウクライナから避難されてきた成人を迎える方々は家族と離れ離れ、式典についてもよくわからず、一人で成人を迎えることになる・・・それであれば、私たちで着物を準備して、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターとして成人を祝う会を開催しよう!家族のような気持ちで、お祝いの言葉を伝えて差し上げたい、という気持ちから、日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの支援を受け、急遽、開催することにしました。
まずは着物を集めよう!ということで、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターのサポーター登録のみなさんに、「振袖を持っている方はいませんか?帯や小物、草履だけでもいいので送って下さい!」と呼びかけたのは1/6のこと。こんなに直前のお願いにもかかわらず、全国から集まりました。ウクライナから避難されてきた方々にも、今年、成人を迎える方はいませんか?交流センターでお祝いします!と投げかけたところ、「20歳になります!」という声もありました。当日まで人数が増えたり減ったりしましたが、なんとか、全員分プラスアルファの着物をそろえることができました。
◆午前中~準備と着付け開始
早い人はお昼前から渋谷に来られました(それだけ、楽しみだったんですね)。全国から集まった着物を見て、どれにするかを選んでもらいました。髪の色と振袖の色を合わせたり、瞳の色と帯が美しくマッチングしていたり、まさにウクライナの人だからこその着こなしになっていきました。
はじめて着物を来た感想を聞くと、嬉しい!という一方で、えっと・・・どう動いたらいいかわからない・・・なども。それはそうです、慣れないと思います。慣れてきたところで、交流センター裏の金王八幡宮へお出かけ。お参りしたり、おみくじをひいたり、写真撮ったりして楽しんでおられました。
◆16:20 写真撮影
みんなそろったところで記念撮影。みなさんすごくよく似合います!お母様も着物を着ていただき、「夢が叶った!」と喜んでおられました。また、最近、日本に来たばかりの妹さんにも、よかったら、と着ていただきました。ちょっと緊張されているかな?
◆16:30 乾杯、交流会、写真撮影
シャンパンでみんなで乾杯!軽食を取りながらの交流会を行いました。車いすダンスの会の皆様からお祝いのダンスもいただきました(すごい!)。年末年始と同様、けん玉を楽しみつつ、渋谷ストリームを背景に記念撮影。みんなで散歩行ってくるー!と出かけていきました。スクランブル交差点で写真を撮ってきたようです。
急遽のお願いにもかかわらず、振袖、帯、小物などボランティアで送ってくださったすべての皆様、当日ボランティアに駆けつけて下さった皆様に、まずは心からの感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。おかげさまで、ウクライナから避難されてきた方々の成人をお祝いすることができました。「誕生日を迎えた時は、ポーランドに1人で避難していた。こうして祝ってもらえたことがとても嬉しい」と話していた方もいらっしゃいました。また、日本のボランティアの皆様も、こんなことでお役に立てるならすごく嬉しい!、もう着ることもないと思っていた振袖をウクライナ避難民の方々に使っていただけるなんて感無量、と、ささかやではありますが、かかわったみんなが喜べる時間となり、実施してよかったと心から思いました。
今回はメディアの方からの問い合わせがきっかけとなりましたが、全心連ウクライナ「心のケア」交流センターに届く様々な声やお問い合わせから、私たちはウクライナ避難民の方々の現状を知る機会をいただけていると思います。一つひとつ、できることを形にしていく活動をこれからも行って参ります。
改めて、今回、成人を迎えられたウクライナ避難民の皆様、本当におめでとうございました。これからは大人の仲間入り、私たちと一緒にがんばっていきましょう。また、今回、20歳ではないけれど着物を着てみたい!というリクエストをたくさん、いただきました。春のイベントの時に着物を来て花見など?また考えてみたいと思います。すべての皆様に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。引き続きのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
主催:
一般社団法人全国心理業連合会
ウクライナ「心のケア」交流センター在日ウクライナ人スタッフ、ボランティアスタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
参加人数:
25名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
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本企画は下記の皆様にご後援、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
後援:一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
助成:公益財団法人日本財団
協力:株式会社アイディアヒューマンサポートサービス