5月4日の「メタバース体験会」に続くゴールデンウイーク期間中の企画は、5月6日の「一流声優とトークライブ&声優体験&交流会」です。日本のアニメが世界的にも有名であることはご存じの通りだと思いますが、ウクライナの方々が日本に興味を持つきっかけの多くは、アニメだとも言われています。ウクライナの方々もアニメから日本語を覚えたり、日本文化に触れるきっかけにもなっており、実はウクライナの方々は日本のアニメにとても詳しいのです。
とじこもり防止という点では、ティーンエイジャーのウクライナ避難民の方々を全心連ウクライナ「心のケア」交流センター 渋谷ひまわりとしてはいつも心配しています。日本のアニメやカルチャーが好き、声優の仕事がしたいと思う、特にティーンエイジャーのウクライナ避難民の方々が多いのではないか、そして彼らが日本の高校生たちとも友だちになれたらいいのではないかと考え、通信制高校サポート校「アイディア高等学院」と連携し、日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの支援を受け、「一流声優とトークライブ&声優体験&交流会」を企画しました。
この日の講師をつとめてくださったのは、「アイディア高等学院」のアンバサダーでもあり、宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999、シティハンターなどで有名な、声優であり講談師の一龍斎春水先生です。
◆14:00スタート
一龍斎春水先生のご紹介からはじまりました。なんと銀河鉄道999はウクライナのテレビでも観たという声も。ガラスのクレアの声に感嘆の声と拍手も起こり、一龍斎春水先生の声に皆さん癒されます。
質問タイムではアニメのこと、声優の仕事のことなど、ウクライナ避難民の皆さんからは次から次へと多くの質問が寄せられました。そこには、声の仕事をしたいという思いが強くあらわれていた方もおられました。外国人として声優になるためには、どうやってはじめた方がよいか、声優学校に入るためにはどうすればいいか、声の美しさを磨くためのトレーニング方法は、など。日本の高校生からは、マイクの前に立つと緊張してうまく演じられないなどの質問もありました。
声優体験では、一龍斎春水先生が講談師として大切にされていらっしゃる、金子みすゞさんの代表作「こだまでしょうか」を教材として、みんなでワークショップを行いました。ウクライナ避難民の方々も一緒に、日本語で声を掛け合います。
大事なのは自分の気持ち。声に感情がこもっていき、息も合っていき、最後にはとても感動的なセッションとなりました。
一龍斎春水先生からの最後のメッセージでは、「声は元気やパワーを与えてくれる。自分の声に自信をもって、大好きになって、声を出すことを大好きになってほしい。みんなはこんなに話してくれたので、きっとみんなは声を出すことが好きだなということが伝わってきて、私は幸せです。」というとてもあたたかいメッセージをいただきました。ご参加の皆さんがじっと静かに耳を傾けているのが印象的でした。
「与えられた役を生きる。与えられた役を生きたものとして人に渡す」
一龍斎春水先生のまっすぐなメッセージは、これから声優をめざされる方々にとっても、ウクライナ避難民の方々の日本でのこれからの生き方にとっても、花を咲かせる種としてこれから育っていくのではないかと思いました。
トークライブ&声優体験のあとは、すき焼きを囲んでの交流会。一龍斎春水先生と親睦を深めたり、ウクライナ避難民のティーンエイジャーと日本の高校生が仲良くなったりして、楽しい時間を過ごすことができました。
今回もたくさんのウクライナ避難民の方々が参加してくださいました。一龍斎春水先生、ご来場くださった皆さま、お力添えいただきましたすべての皆さまに心より感謝申し上げます。引き続きのご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。
主催:
一般社団法人全国心理業連合会
ウクライナ「心のケア」交流センター在日ウクライナ人スタッフ、ボランティアスタッフ
全心連公認プロフェッショナル心理カウンセラー(話を聴くプロ)ボランティアスタッフ
参加人数:
40名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
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本企画は下記の皆様にご後援、ご協力をいただきました。改めて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
後援:一般社団法人プロフェッショナル心理カウンセラー協会
助成:公益財団法人日本財団
協力:株式会社アイディアヒューマンサポートサービス、アイディア高等学院