1.事業目的および内容
日本財団のウクライナ避難民支援助成プログラムの支援を受け、ウクライナ避難民、日本在住者(在日ウクライナ人、日本人等)を対象とし、心のケアと相互の文化理解を目的とし、交流イベントを実施した。人と人とつながりをつくることで、慣れない日本で生活するウクライナ避難民の方々のストレスや孤独感の緩和、生活しやすくなるための日本文化の理解、ウクライナ文化の理解による日本人支援者の増加をめざす。
2.方法
期間:2022年8月~2023年1月
場所:ウクライナ「心のケア」交流センター(東京・渋谷)、他外部会場
対象:ウクライナ避難民、日本在住者(在日ウクライナ人、日本人等)
3.実施状況
期間中、約30回の心のケアの催しを実施。うち、日本財団の助成を受けたのは計16回(詳細は下記の実施レポート参照)
2022/8/8「子育て相談&心の休日」ホテルランチ交流会&水族館で夏休みの思い出
(日本財団の助成を受けたのは「第一部 ホテルランチ交流会」)
11:30~13:00、東京都内レストランにて実施
子どもに手がかかって相談に行けない母親のために企画
参加人数:第一部 ホテルランチ交流会 43名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_13.html
2022/9/17 ウクライナ家庭料理を通じた食事交流会
お昼ごろから21:00過ぎまで(食事交流会は17:00~)、当センターと金王八幡宮にて実施
母国の家庭料理をなかなか召し上がれないような方々のために企画
参加人数:約200名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_18.html
2022/9/30 Job Festa Shibuya
15:00~21:00、WeWorkアイスバーグにて実施
後援:在日ウクライナ大使館、UNHCR駐日事務局、一般社団法人Welcome Japan、NPO法人WELgee
ウクライナ避難民向けIT研修と、日本でのキャリアデザインを描くマインドセットのために企画
参加人数:137名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_20.html
2022/10/8 梅田スカイビル 空中庭園展望台での心の休日&ランチ交流会
11:30~16:00過ぎまで、梅田スカイビルにて実施
関西での心のケア本格的に開始、として企画
参加人数:51名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_21.html
2022/10/10 秋冬ファッション&交流会&茶道体験
12:30~17:00、渋谷区リフレッシュ氷川にて実施
秋冬の衣服等を希望される方が多いことから企画
参加人数:129名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_22.html
2022/10/22 KAZKA来日大阪交流会
15:00~17:00、大阪国際交流センターにて実施
共催:公益財団法人大阪国際交流センター
ウクライナの国民的アーティストKAZKA来日にあたり、広島視察後に大阪での交流会を企画
参加人数:94名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_26.html
2022/11/14-11/15ウクライナ有名シェフによる料理交流会
(日本財団の助成を受けたのは、2日目11/15)
11:30~21:00、渋谷区リフレッシュ氷川にて実施
ワシントンDCにあるウクライナレストラン「Ruta」のエグゼクティブシェフDima来日にあたり、料理交流会を企画
参加人数:11/15 75名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_27.html
2022/11/20ウクライナドールメイキングセラピーと避難民交流会
14:00~17:00過ぎまで、当センターにて実施
ウクライナ避難民がウクライナ語で相談でき、日本の方々との交流、文化理解のために企画
参加人数:14名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_28.html
2022/11/27 電気のないウクライナの写真を使ったNFTアート心のケアトークセッション交流会
13:00~14:00、Saf Gallery(東京・銀座)にて
心のケアトークライブと、電気のないウクライナの写真を使ったNFTアートをライブ作成、日本人との交流も行う機会として企画
参加人数:約30名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_29.html
2022/11/28 ドクターによる健康相談と心理カウンセラーによるメンタルヘルス相談会
19:00~21:00、当センターにて実施
健康に関して気になることをドクターに聞きたい方のために企画
参加人数:22名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_30.html
2022/12/15 フィンランドからやってきたサンタさんとフォトセッション&交流会
17:00~18:00、当センターにて実施
日本で初めてのクリスマス、子どもたちにサンタクロースへの願いも込めて企画
参加人数:71名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_31.html
2022/12/24ウクライナ避難民アートセラピストによるクリスマスオーナメントメイキングセラピー
14:00~17:00、当センターにて実施
ウクライナ避難民がウクライナ語で相談でき、日本の方々との交流、文化理解のために企画
参加人数:33名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_32.html
2022/12/25 ウクライナ避難民のための「Job Festa Shibuya & Ukraine×Japanクリスマス」
13:00~19:00、渋谷ストリーム前 稲荷橋広場、当センターにて実施
後援:在日ウクライナ大使館
1人で避難してきている人やティーンエイジャーに対し、仕事で役立つスキルを学び、クリスマスを孤独に過ごすことのないよう企画
参加人数:約200名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_33.html
2022/12/30-2023/1/3 ウクライナ避難民のための日本の年末年始と心のケア
12/30、12/31、1/3は17:00~19:00交流会、1/1、1/2は常時オープン、当センターにて実施
年末年始を1人で過ごすことのないよう、強化期間として企画
参加人数:89名(延べ人数/ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_34.html
2023/1/8 関西ウクライナ避難民のための日本の年始と心のケア
12:00~16:00、梅田スカイビルにて実施
年始を1人で過ごすことのないよう、ウクライナのクリスマスを含め企画
参加人数:58名(延べ人数/ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_35.html
2023/1/9 ウクライナ避難民のための成人を祝う会
16:00~18:00、当センターにて実施
家族と離れた成人を迎えるウクライナ避難民の方々をお祝いするために企画
参加人数:25名(ウクライナの方、日本人ボランティア等含む。)
https://www.mhea.or.jp/ukraine-himawaricenter/info_36.html
4.効果など
当初、月1回の交流会という設定であったが、ウクライナ避難民の方々のニーズをお聴きし、ウクライナ避難民の心のケアとして、今、必要なことを見据えて企画をしたところ、結果、日本財団助成分だけでも当初の倍以上の回数(全体では当初の4倍以上の回数)での実施となった。日本の多くの方々からの協賛、協力をいただいたことで、これだけの回数、実施ができたことが何よりもの効果であると考える。また、これらの心のケアの催しを通して、1,000人以上のウクライナの方々とつながりを持てたことも大きな効果としてあげられる。
助成開始当初は親子のサポートが中心になっていたが、1人で来ている人やティーンエイジャー等の心のケアをどのようにしていくかが次のテーマとなった。次に、就労支援を行うことでの精神的安定。秋からはウクライナ本国の攻撃が増えたことへのメンタルダウンへの対応や、日本の冬を乗り切るための物資サポート、そのためにも日本人の支援者を増やすための試み。クリスマスや年末年始は自殺予防も意図した、孤独にさせない取り組みと、交流会に来ないような方々へのアプローチ。たった5ヶ月強の期間であったが、ウクライナ本国含めた状況が刻一刻と変化していくこと、それに伴いウクライナ避難民の方々の心理面の変化に伴い、これだけのテーマに対応することとなった。
これからは、ウクライナ避難民、在日ウクライナ人、日本在住者、あらゆる方々がそれぞれの役割を持ち、活動を行うことで、ウクライナ避難民の心のケアと、日本で安心して過ごしていくためのサポートにつながると考える。