「プロフェッショナル心理カウンセラー」の理念
「プロフェッショナル心理カウンセラー」は、次のような理念のもとにうまれました。
2種類の認定基準
「プロフェッショナル心理カウンセラー」には、「上級」と「一般」があります。
「上級」は、国家資格にふさわしい心理カウンセラーのクオリティを明確にしました。この資格の為に必要な専門性や履修時間は、同じく国家資格である精神保健福祉士などと同等の高いレベルです。
現時点でも、「上級」のレベルを満たしている経験豊富な心理カウンセラーは、全国で数多く活動していますが、同時に、このレベルまでは満たしていないが必要な専門知識を一通り勉強してカウンセラーとしての活動を開始している心理カウンセラーもいます。「一般」はそのような心理カウンセラーのためにあります。つまり、私たちが考える「心理カウンセラーを名乗って活動するベースライン」です。「一般」の資格に必要な専門性や履修時間を満たしていない任意の資格は心理カウンセラーとして認められない、ということです。
たくさんの資格が乱立する心理業界において、国家資格にふさわしいレベルと、心理カウンセラーとして活動するベースラインの二つの基準を明確にすることが私たちの狙いです。
3つの分野の専門性
「プロフェッショナル心理カウンセラー」は、国家資格を与えられるにふさわしいクオリティを満たしている心理カウンセラーに与えられる認定資格です。そのためには、「カウンセリングスキル」「カウンセリング実習」「プロフェッショナル適性」という3つの分野の高い専門性を得ていることが求められます。
「カウンセリングスキル」は、心理学、心理療法などの専門知識を持ち、それらを効果的に使いこなせる事を意味します。
「カウンセリング実習」は、実際のカウンセリング経験です。クライアントの問題を解決していくためには、書籍や教室で得た知識だけでは不十分です。現場で実際のケースに触れて学んだ幅広い経験が求められます。
「プロフェッショナル適性」は、心理カウンセラーとしての姿勢や精神です。人の心に関わる専門職として、心理カウンセラーには高い倫理や受容の精神が求められます。「プロフェッショナル」と呼ばれるにふさわしいカウンセラーとしての適性を満たしているかどうか、が問われます。
社会経験の重視
「プロフェッショナル心理カウンセラー」の理念には、もう一つ大事な点があります。それは、「社会経験を重視する」ということです。心理カウンセラーを目指す方の中には、実は社会人が大勢います。社会に出て職場や家庭でさまざまな経験をされてから、人々の心のケアをサポートする専門職を選ばれるのです。
人生の早い段階から心理学を志し、大学や専門学校で勉強するのは一つの道です。素晴らしい道です。
同時に、社会でさまざまな経験・・それこそ挫折や悩みも含めて・・を経て、自らの経験を活かして心理カウンセラーになるのも素晴らしい選択です。
自らが同様な体験を持っている方は、クライアントに対する受容や理解の能力が高まります。(ただし自分自身がその体験に関して完了していることが大前提になります。)あるいは、職場で人をまとめる管理職として仕事をしてきた人は、対人コミュニケーション能力に優れている場合が多く見受けられます。また、企業分野や福祉分野では、その分野に関する知識や経験がカウンセリングに重要な役割を持つことも多々あります。
このような考え方から、「プロフェッショナル心理カウンセラー」は社会経験を重視します。社会人が心の専門職を目指すことを応援し、その実現のためのさまざまな制度を組み込んでいます。